注文をまちがえる料理店をご存知でしょうか。
ハンバーグを注文したら餃子が出てきた・・・。普通は怒ります。
でも餃子が出てきて何か困りますか。おいしく頂ければなんだっていいんじゃない。
そんなコンセプトのもとで、認知症患者がホールスタッフとして働くお店です。
素晴らしい試みだと思います。
食事なら注文を間違っても、何ら被害はないので、「まあ、いっか」の精神も通用するでしょう。
これが、いざ仕事となるとそうはいきません。特に会計事務所の仕事となると、お金が絡んでくるためなおさらです。
私はいつも思うことがあります。日本という国は自由主義社会です。何を言っても良いし、何をやっても構いません。しかし、一定の事項を言えば、名誉棄損になり、人を殺せば殺人罪になります。
しかし、税法の世界というのはどうもそのようには映りません。不利益が前提にあり、それが嫌ならいついつまでにあれを出せ、こうしろというものが大変多くあります。つまり、不自由が前提に、自由が認められています。
例えば、青色申告の届出などは典型です。私どもは起業間もない方の支援の仕事を多く引き受けていますが、開業が3カ月以内に書類を提出しなければ、利益を享受できないなど、我々税理士以外で知っている方がどれほどいらっしゃるでしょうか。なぜ、青色申告が前提で、帳簿をつけるのが面倒な方には白色申告も認めるという制度設計ではないのか。歴史的な根拠づけはあるのでしょうが、どうも腑に落ちません。
そんなことを思いつつ、注文をまちがえる料理店の記事を読んでいると、税法も寛容の精神をもって制度設計に取り組んでもらいたいと感じます。